セグメントを評価、選択しターゲット決めていくターゲティング

 
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各セグメントから、自社にとって最も魅力的で優先的あるいは集中的にアプローチしていくターゲットを明確にしていくきます。

ターゲットとなる市場を決定、選択(狙い、絞る)していくために、セグメントの全体的魅力と自社の目標と経営資源を総合的に評価していく必要があります。

セグメントの評価ポイント

 

①市場規模と成長性、収益性
ターゲットとなる市場規模がある程度あるか、 あるいは、将来的に規模の成長、拡大が見込まれるかどうか。

自社にとって市場規模が適正か、また成長性が見込めるかを評価していきます。

収益性を考えると、ある程度の市場規模が必要になりますが、規模が大きすぎると他社の参入も多く競争が激化してしまいます。

また、他社の参入も多くなると言う事は、差別化を図っていくも容易ではなく、かえって収益性や成長性を失いかねません。

逆に他社との競争を避けるため、あまりにも絞り過ぎてしまうと市場の消費者が少なくなり過ぎてしまいます。

市場の消費者全てが製品、サービスを利用する訳ではないので、規模はさらに小さくなってしまい収益に繋がらなくなってしまいます。

ただし、市場規模が小さくても、今後十分に成長性があると評価出来るのであれば魅力的な市場と評価できます。

 

②自社の強みと優位性
ターゲット市場に対し、自社の強みを活かせるかどうか、また、他社との競争で優位性(経営資源など)、差別化を図っていけるかどうか。

例えば「バイクのカスタム」の技術力が強みだった場合、新車の既製品(最先端)に価値を求めている市場よりも、

中古車あるいは、すでにバイクを所有していて、オリジナリティーに価値を求めているセグメントにターゲットを絞った方が、強みを生かす事ができます。

また、強みを持っているのは自社だけではなく、当然他社にもあるのでライバルがが存在します。

ライバルがいる中で勝ち残っていくには「他社と違う価値」が必要になり、その為には、差別化を図っていく余地があるのかを判断していく必要があります。

例の「バイクのカスタム」であれば「技術力+独自の創造力」などで、同じ技術力を持つ他社との差別化を考えていくことになります。

もし、差別化を図っていく事が難しい市場だと、最終的に「値下げ」といった様な差別化しかできなくなり、結果的に収益性、成長性の少ない魅力のない市場になってしまいます。

また、製品、サービスの強みや差別化していくには、経営資源の面においても重要になってきます。

自社の強みや差別化を図っていく事や目標を達成していく上で、経営資源が他社より優位性であるか、十分にあるか、劣っているか、などの評価も必要になります。

 

③参入障壁とリスク(脅威)
セグメントされた市場へ参入するにあたり、障壁、リスク(脅威)はどの程度あるか。

大なり小なり障壁やリスク(脅威)いうものは必ず存在し外部と内部に存在します。

基本的なものとしては、

1)必要な資本額
セグメント市場に対し、自社の投資資金で現実的に行なえる事業範囲の障壁

例えば100万円までしか投入出来ないのに、1000万円の費用がかかる事業だと資金難という障壁により断念しざる終えません。

100万のロレックスを100円で買おうとする様なものです。

2)規模の経済性による影響
圧倒的に有利な地位にある企業の影響により、自社に及ぼされる障壁。

例えば、もし手持ちが3万円で、通常は一個1万円商品だとしたら3個まで買え、支払いは3万円になります。

しかし、50個購入の時には10%OFFだった場合45万円で購入でき、100個購入の時には20%OFFだったとしたら80万円で購入出来てしまいます。

つまり、資金がある場合、購入すればするほど安く買えるという事になります。

これと同じように、企業の規模が大きければ大きいほど仕入れや流通などにかかるコストが小さく出来る事が可能なので、その分他社よりも圧倒的に有利な立場になります。

セグメント市場に、圧倒的有利な地位の競合他社が存在していたら徹底した差別化が必要になります。

なぜなら、手段として、その競合他社が価格の値下げをしてきたら、競争する事が困難になってしまうからです。

3)法律、政策の規制や規約
法律の抵触や、規約など規制はあるか、社会的倫理に大きく反してないかなどの障壁。

当然の事だろうと思うかもしれませんが、実際、「偽装表示」「架空発注」「無許可営業」などなど、後を絶たないのも事実です。

セグメント市場で差別化や他のセグメント市場へ新たに挑戦し、革新していく事がなかなか上手く出来ない企業、

あるいは、「コレ」といった特色(他社との差別)を持たないのに、多角的経営で失敗し続ける企業など様々ですが、

分かっていても生き残るために法に抵触してしまい、最終的に倍返しでダメージを喰らう事になってしまいます。

例えば、「バイクのカスタム」の例で言うと、

ハンドルの大きさは?

ライトの色は?

マフラーの大きさ、音は?

など、規定範囲内が必然になります。

その中で、自社の強みを生かし差別化が可能なのか、またはその余地があるのかなど考慮していく必要があります。

もしも、強みや差別化が「違法改造承ります」だと、需要はあっても、当然ですが続けていく事は出来ません。

なので、セグメントに参入する際、「法律や政策による規制と倫理性」の障壁を理解し、障壁にならない様な事業を考えていかなくてはいけません。

 

参入障壁の項目や、脅威の分析など上記の3つ以外にもあり、実際、企業レベルでは規模も大きいのでもっと細かい分析などが行われると思います。

例えば「5フォース分析」を用いて評価されたりもします。

ただし、当サイトでは中小企業、個人事業レベルで行え、出来るだけ簡易化を考えているのでは上記の3つで十分だと考えています。

 

⑤ベネフィットの必要性の度合い
ターゲットとする消費者が、 製品、サービスのベネフィットをどの程度必要としているのか。

仮にセグメントの市場規模が大きくても、製品、サービスのベネフィットを求めている消費者が少なくては、そもそも購入してもらう事は出来ません。

例えば、自動車のワゴンタイプであれば、消費者が求めているベネフィットは「大人数で乗れる」などが考えられます。

この場合、独身男性で20代前半よりも「団体スポーツなどの習い事をしている子供がいる家族」などの方が、製品のベネフィットを求めている消費者が多く売れやすいので、CMや広告もその様な消費者に向けられます。

しかし、もしも「独身男性で20代前半」向けに広告した場合だと、無意味に大きい車でしかなく、欲しいと思う人は少なくなってしまいます。

なので、自社の製品、サービスに価値を感じてもらえる市場をターゲットにする必要があります。

 

以上の項目以外にもセグメントを評価していく基準はありますが、基準を増やし過ぎ複雑化し時間がかかり過ぎると、他社に先を越され機会を逃してしまう事になりかねません。

中小企業や個人事業では上記の項目までで絞って行った方が効率的です。

セグメントの選択

セグメントを評価し魅力的な市場を選択してきます。

本格的にターゲットを選択していく事になりますが、主に、5つの方法があります。(D,F,エーベルの提唱)

①単一セグメント集中化
細分されたセグメントの中から1つのセグメントだけに絞り、経営資源を集中させていく戦略になります。

単一セグメント集中型

*M=マーケット(市場) P=プロダクト(製品、サービス)

単一のセグメントに集中するので、効果や効率性も高く特化させやすく強力な存在感や地位の獲得も狙えます。

ただしその半面、リスク分散されないので、その市場が悪化、ライバルの出現などの環境の変化に弱い部分もあり、また他のセグメントでの有益な機会を逃す可能性もあります。

②選択的専門化
製品、サービスやセグメント市場を限定させず、自社の目的に合う魅力的かつ経営資源の適切なセグメントを対象としていく戦略です。

選択的専門型

*M=マーケット(市場) P=プロダクト(製品、サービス)

各セグメントに適切なアプローチをしていく事で収益の幅が広がり、より多くの利益機会を生み出す事が出来ます。

また、複数に経営資源を配分することで、リスク分散の利点もあります。

③製品専門化
特化した1つの製品、サービスで、複数のセグメントにアプローチしていく戦略です。

製品専門型

*M=マーケット(市場) P=プロダクト(製品、サービス)

1つの製品に特化していくので、機能性、性能、独自の強みを発揮しやすく、競合他社を追随させにくい可能性があります。

ただし、自社よりも画期的、創造的な製品、サービスが現れると、取って代わられてしまうリスクも存在します。

企業例:株式会社渡辺教具製作所

地球儀など天文関連教材を専門に製造、販売をしています。

創業70年以上の歴史があり、人工衛星がとらえた夜の地球を再現したり、色弱の人でも読めるユニバーサルデザインを採用するなど、高い品質かつ斬新な商品で、地球儀でのシェアは50%近くある国内トップクラスの企業です。

④市場専門化
特定のセグメント市場や顧客グループに対し、多数のニーズ、ウォンツを満たす事に集中していく戦略です。

市場専門型

*M=マーケット(市場) P=プロダクト(製品、サービス)

特定の顧客グループの様々な要求に対してのみアプローチをしていくので、そのグループからは高い評価を受けるとともに、確固たる地位も確立する事が可能です。

ただし、対象グループの状況変化に大きく左右されてしまうリスクもあります。

例えば、医療器具の販売業者の対象は、各医療機関に特定されています。もし、顧客側である病院、クリニック側が、経費削減や他の医療器具に乗り換えた場合、医療器具の販売業者は、取引を失ってしまいます。

 

⑤フルカバレッジ化(全市場が適応範囲)
全てのセグメント市場のニーズやウォンツに対し、それを満たすため、あらゆる製品、サービスを提供していく戦略です。
フルカバレッジ型

*M=マーケット(市場) P=プロダクト(製品、サービス)

全てのセグメント市場にアプローチするので、大きな収益を上げる事が可能です。

しかし、フルカバレッジ戦略は、圧倒的な経営資源が必要になるので大企業レベルでしか実現は困難です。

また、この戦略では2つの方法で大別し市場にアプローチされます。

1)無差別型マーケティング
無差別型マーケティング

*M=マーケット(市場) P=プロダクト(製品、サービス)

各セグメント市場の特性に関係なく、1つの製品、サービスで全市場にアプローチいく事になり、市場全体の大多数に訴求できるマーケティング・ミックス(4P)を構築していきます。

2)差別型マーケティング
差別型マーケティング

*M=マーケット(市場) P=プロダクト(製品、サービス)

各セグメントのニーズやウォンツごとに、様々な製品、サービスを提供していきます。

そして、アプローチするセグメントごとに、マーケティング・ミックス(4P)の構築も増やしていきます。

収益の期待値は最大ですが、その分時間もコストも非常に大きく、必要な経営資源も大きくなってしまいます。

 

まとめ

ターゲットを絞っていく上で重要なのは、自社が出来る事、出来ない事をしっかりと把握する事と、

自社の目標やコンセプトに沿って、その中で必要な評価項目を使用しセグメントの評価と選択をしていく事です。

セグメントの評価に時間と労力をかけ過ぎるがあまり考え過ぎて前に進めなくなる事だけは避けなくてはいけません。

中小企業、特に個人事業の場合、多少リスクを背をっても挑戦していかなければチャンスはありません。

それを踏まえた上で、他社よりも少しでも有利に立てるために、ターゲティングの評価基準を利用していくと言う事になります。

また、評価、選択していく中で最も必要な項目は④のベネフィットの必要性の度合いだと考えています。

と言うのも、まず、そもそもターゲットとなる市場にベネフィットを求める「欲求」が存在しないと、それを満たすための「交換」が成立しません。

ただし「欲求」は、人の心理的な部分なので明確に理解し計測する事は非常に難しいです。

しかし、推測する事は可能です。

例えば「ロボット掃除機「ルンバ」が人気で売れている」と言う現象が起きていた場合を考えてみて下さい。

単純に考えると、「ルンバ」が欲しい人になりますが、

なぜ、ルンバが欲しいのか?

ルンバのベネフィットは?

を考えると、基本的機能は「部屋を掃除してくれる」になります。

さらに掘り下げていくと、留守中、あるいは在宅時でも「自動で掃除をしてくれる」になります。

ここから考えられる消費者が求めている事は「普段からキレイにしておきたいけど、掃除機をかける手間を減らしたい」などが考えられます。

つまり、自動、手間を減らす、楽に、などの「時間軸」という事が理解できると思います。

であれば、ターゲット層は「夫婦で共働き、独身で仕事が忙しく休日が限定的な人」に絞る事も考えられます。

また、購入する全ての人が同じ欲求というのはあり得ませんが、

人気があると言う事は、「時間の節約」を求めている人が多いと推測できます。

この様に、欲求の度合いを推測出来た上で、

規模の程度、成長性、収益性はあるのか?

強みや差別化が可能か?

規模の経済性による影響はあるか?

参入障壁やリスクはなにか?

などを確認していくと良いのではないでしょうか。

 

 

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