価格戦略 1.コスト志向の価格設定の続きになり、読んでいない場合順に読んでいただくと理解が深まります。

競争志向の価格設定

競争志向の価格設定には主に以下の方法があります。

①現行レート価格設定(実勢価格)

主に、競合他社の価格を基準に「高い価格」「安い価格」「同等の価格」を設定する方法です。

鉄鋼、材木、紙、などのコモディティ化された業界では、同一価格を設定される場合が多いです。

また、企業の競争が少なく最大シェアを持つマーケット・リーダーが存在する市場(寡占(かせん)市場)では、大幅な価格差はなく一定的で、マーケット・リーダーの価格変化で、他社も価格を追随し変化させる方法をとる事が多く見うけられます。

ちなみに、そのようにせざるを得ない状況をプライス・リーダーシップなどと言いい、現行レート価格設定は、コスト測定が困難な場合には多く用いられる法方となります。

②オークション価格設定

ネット・オークションなどでも、個人対個人、事業者対個人の様に、非常に一般的で簡単に出来るようになり、製品もあらゆるモノが取引されています。

また、オークション価格には、安い価格設定から買い手が他の買い手よりも高値で入札していく「競り上げ方式」(英国式)と、最初に出品者が最高値を提示し、需要がなければ価格を下げていく「競り下げ方式」(オランダ式)などがあります。

また、落札の際、1回だけ入札価格を提示し最も高値を提示した供給業者が落札できる「シールド・ビック・オークション」(密封入札)があります。これは通常であれば各々が他社の提示額を秘密にし行われます。

例えば、公共事業の請負工事などを受注する際に行われ工事の請負の見積価格を発注者側に提示し、一番価格を高く提示した事業者が落札できます。

*ただし、正当に行われない事もあり発注側と特定の受注側で話し合いがあり、出来レースとなっているケースもあります。いわゆる「談合」になります。

 

価格戦略 3.需要志向の価格設定